塩の効用。 [ディスカス飼育How To]
アクアとペットをこよなく愛する皆様、こんばんは。
本日もためになる話を一つ。
このアイテムについて
ざっくりと説明させていただきます。
塩です。
実は、熱帯魚業界では
魚の治療に塩の使用する事は
あまり紹介させておりません。
しかし、金魚、鯉の世界では
病気には”とにかく塩突っ込んどけ!!”という位
塩を魚の治療に使用いたします。
この金魚、鯉の治療特効薬”塩”の使用法が
ディスカスの世界では、間違った形で伝わっているケースが
多くみられます。
ざっくり申し上げて、ディスカス飼育で
塩を使用する有効なケースは1つ。
それは”菌感染症の治療”です。
特に新魚を追加した時に発生する
感染症の治療には非常に大きな力を発揮いたします。
新しい魚を導入して1~2日すると
魚に精彩がなくなり、ヒレをたたみだした
体の表面から粘膜を出しだした。
これらの症状は
これ以降、ディスカスが粘膜を大量に出し黒化し
隅っこの固まってしまう
激しい感染症の初期症状です。
その際、塩を使う事で、症状の悪化を最小限に抑え
なおかつ、早く回復させることができます。
まずはその際の使用法です。
使用する塩は ↑ の写真で紹介した
粒の大きな原塩が良いでしょう。
何故なら皆様の想像以上に大量の塩を使いますので
粒の小さな塩は急速な浸透圧変化を起こし
魚にダメージを与えるからです。
ただ、ディスカスは金魚と同じく
非常に塩分=ナトリウムに強い魚ですので
あまり神経質になる必要もございません。
次に、その原塩の使用量です。
塩分濃度0.5%になるように使用します。
例えば60cm×45cm×45cm=約100リットルの水槽には
塩 500g を使用します。
ざっくり400ccぐらいの量ですね。
90cm×45cm×45cm=約150リットル水槽には
塩 750g を使用します。
ざっくり600ccぐらいですね。
こちらを遠慮なしに一気に水槽にいれてください。
そして水温を34度まで引き上げます。←ここが非常に重要。
この際、水槽にいる、プレコ、コリドラスは外してあげてください。
※絶対、そのプレコ、コリドラス他のディスカスのいる水槽に入れないように。
病気が感染します。
そして絶対にエルバージュ、グリーンFゴールドなど
抗菌薬を使用しないでください。
※魚の生命維持に必要なバクテリア類が死滅いたします。
塩を入れ、水温を上げたあとは、何もせずずっと魚を見守ってください。
餌を欲しがるようであれば赤虫のみを少量与えれば良いです。
大体1週間前後で、何もなかったように完治いたします。
実は、この治療法、知っている方は知っている
鉄板の治療法です。
是非、まさかの時のために、皆様覚えておいてください。
尚、塩には上記で紹介した感染症の症状の他
菌類の感染症に対する治療薬として効果を発揮いたしますが
中長期で飼育していて、新規導入魚がいない環境での
ディスカスの不調時は、すぐに塩を入れずに
まず”濾過の状況チェック””PHのチェック””アンモニア、亜硝酸のチェック”を
先に行う事を強くお勧めいたします。
殆どの場合、上記3チェック項目で
何らかの問題が、見つかるはずですので
必ず”病気かな?の前の3つのチェック”を心がけていただきたいと思います。
さて、先程、塩=ナトリウムと言いましたが
実は、食塩などは精製されているため
ほぼ100%に近いナトリウムです。
今回ご紹介した原塩は
約95%がナトリウム、その他約5%が俗にいう”ミネラル”ですね。
そのミネラルは塩の製造上使用されている
塩水によって内容が異なるので
ただミネラル群”と言っておきますね。
ここで注意を。
ディスカスのミネラル補給に”原塩”を使うという話がございますが・・・
その行為は”意味がない”といいますか逆に
”害がある”と言った方が良いと思います。
と言いますのも、ナトリウムは淡水界には
非常に低い濃度でしか存在しない物資で
ナトリウムはそのナトリウムを苦手とする生き物にダメージを与えます。
魚の餌に含まれるタンパク質、脂肪など有機物を分解する
従属性栄養細菌中には、ナトリウムを苦手とする
菌類も存在いたします。
ミネラル補給といって安易に塩=ナトリウムを水槽に入れることで
時間をかけて作り上げてきた
従属性栄養細菌の相互栄養供給が阻害され
ハンバーグ、乾燥飼料に含まれるタンパク質、脂肪の分解効率が
著しく低下してしまうのです。
さらに申し上げると、塩に含まれるナトリウム以外の
ミネラルはたった5%。
その5%のミネラルが魚に有用であるはずなのですが
十分な量を水槽に供給しようとしますと
莫大な量のナトリウムを同時に
水槽に投入することになってしまうのです。
ですので、ミネラル補給をするのであれば
淡水観賞魚専用のミネラル添加剤をお勧めいたします。
ちなみに・・・
新しくなったバイオエースは(色が黄色のもの)
好塩性の有効微生物(麹菌)をプラスした事により
バクテリア間の栄養供給サークルが生まれ
より効果的に従属栄養細菌群の活性が損なわれない様に
改良されております。
上記の感染症の症状で
魚が大量に粘膜を分泌するですが
その粘膜の有機質で水が濁り
さらに濾過のスポンジを目詰させ
濾過環境を著しく悪化させます。
感染症の治療の際
さらに新しいバイオエースと冷凍PSBを使用する事で
速やかに粘膜の有機質を分解し
濾過の目詰まりさせず
濾過能力の低下を防ぐことができるのです。
ご理解いただけましたでしょうか?
お役立ちするお話でございました。
では、本日はこれにて終了です!
アディオス アミーゴ&セニョリータ。 またお会いしましょう♪♪
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こんにちは
非常に興味深い記事ありがとうございます。
塩はアピストにも使えるのでしょうか?
アピストの治療方法も記事にしていただけたら助かります。
よろしくお願いします。
by 悪魔の馬 (2014-06-10 14:11)
>悪魔の馬さん
どうも、どうも。
アピストで塩をソコソコ効きますよ。
ただし、ディスカすなどの
大きく体力のある魚に比べると
耐久力が弱いので
効果は、ディスカス程期待できません。
by タケオ@CiaoCiao (2014-06-11 00:04)
塩浴の場合、フィルターはどうしていますか?
by T.K (2018-04-13 13:24)