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―まだまだ知りたい?ニャムンダの秘密 ― [産地別ディスカス講座]


月26日(木)は輸入・通関業務のため

午前中より外出、帰店予定は19:00となります。

ご来店、ご注文、ご相談の際はお気を付けください。


アクアとペットをこよなく愛する皆様、こんばんは!!

本日は電話でいきなり

”〇〇〇(他店の超有名オリジナル商品)の在庫ありますか?”

というお問い合わせを頂き

思わず吹き出してしまったのですが

結局飼育相談のお話をして

問題解決!!

めでたし、めでたし?でございました(笑。

いやいや、妙な事でお客様とつながりという物は出来るものです。

ひとつひとつのご対応を大事にしなければ、と思う

今日この頃でございました。

さて、いきなりですが

26日(木)はWBSABBYのワイルドディスカス入荷を予定しております。

メインは先月予告した通り”ニャムンダの青”。

さらに4月のご入学、ご就職、新年度に相応しい

ディスカス・フレッシャーズフェア(仮称)用の

ディスカスも入荷予定です!!

で、本日は”ニャムンダの青”に関して

何度も何度もニャムンダの現地で、青いニャムンダに触れてきた

WBSABBYの山本さんに

青いニャムンダの秘密についてレポート頂きましたので

こちらでご紹介いたします。

***************************************************************

―まだまだ知りたい?ニャムンダの秘密 ―
WB SABBY山本千尋

前回あれだけしつこく
ニャムンダデイスカスの魅力について
書いたのに、まだ知りたいと言う話があるようで….

今回のリクエストは 
「ニャムンダヘッケルの謎」についてと言う
お題目でと言う事なのだが。
さて困った。秘密はないからで、と言うか私自身が
その秘密を知りたいと願っていたりして。
その秘密を知りたい私が、
大上段に構えてその秘密はこうだと言うのは
おかしい。
従い今回のお題目についての答えはこうだ。

ニャムンダ ヘッケルの謎は、「知らん。」だ
もしくは「ニャムンダヘッケルの謎は謎のままだ」と
言うのが正しい答えだったりする。

その上で、いつものように長い前置きになってしまったが、
私の知っている限りの情報を渡すから
「ニャムンダヘッケルの謎を解くのは君だ」とタイトルを勝手に変えて
話を進めて行く事にしよう。

さて、そもそも、熱帯魚業界ではニャムンダ川にはヘッケルデスカスは
存在しないと言われてきた。存在してはいけないと思われてきたようだ。
それがだ、私は1980年代後半にニャムンダ川でヘッケルデイスカスを
見た、そして取った事があると言う男に出会う事になる。
最初は、また私の事をうまく騙して金を巻き上げる算段なのだなと
思い、いい加減に「ふーん。」「そうかもねー」なんて聞いていたのだが
その男があまりにも熱心に語るので、まあ駄目元であわよくば、
コリドラスとかも取れちゃうかもね。もし取れたらデイスカスより金になるわい。
と強欲じじいの様に目をキラリと光らせ、
「よしお前がそこまで言うなら一緒に行くのを考えておく」とその男に伝え、
その男を出しぬき、業突くババアの様に腰を丸めて一人で抜け駆け
ニャムンダの町までやってきて
ニャムンダのデイスカス漁師に
「ねえ、このニャムンダにヘッケルデイスカスっているの?」と聞いた所
「いるよ」って簡単に答えられた。
何故取らぬ?と言う疑問より
よっしゃーこの勝負もらったー。勝ったも同然。
このデイスカスで儲けてやろうじゃないのとまた更に欲の皮を突っ張らせた私は
いざ未知のニャムンダヘッケル探しに出かけたのであった。

だんだん日本昔話風になってきたけど本当の話だよ。

さて、全くの余談になるが
アマゾンの多くの支流でいまだコリドラスが発見させていないのが
このニャムンダ川だけだ。見つけたらそれは$$$物なんだけどね。
まだ見つけられていないの。

では話を「ニャムンダヘッケルの謎を解くのは君だ」に戻しますよ。

{実話の証言}ニャムンダの老漁師
彼が何故当時ニャムンダ川にヘッケルがいるのに取りに行かなかったのか?
その理由は、「ヘッケル産地まで遠いから」費用が沢山掛かる。
そんなに遠くまで行かなくても、当時高額で取引されていた
「ロイヤル様」が湖の河口付近で面白いように採集出来た。
彼の魚船はこの「ロイヤル様」によってもたらされた。
そしてここがこの漁師の凄い所なんだけど。
彼はいつかこの「ロイヤル様」が枯渇するのを読んでいた。
その時の保険の為に長い間青ヘッケルの秘密を口外しなかった。
と言うのが本当の理由のようである。

青ヘッケルの産地に行くまでの長い道のりの船中で
その老漁師は私にヘッケルの話をしてくれた。
「このニャムンダ川にはなー。2種類のヘッケルデイスカスが住んでおるのだよ。」
「はあー?」意味わかりませーん。
ヘッケルデイスカスって1種類しかいないのでないの?と私。
「お前は何も知らんの―」
「ネグロ河のヘッケルを見た事あるか?」
子供扱いされた私はむきになって
「キイキーー」とサルの様に叫び
「知ってるわいそんなもん」と答えた。
老漁師は私の反応にとても満足したように余裕の笑顔で
「ではベタ青のデイスカスを見た事あるか?」
と聞いてきた。
もう子供扱いされてプンプン怒っている私は
「もちろん見た事あるわい」と答えてやった。
「養殖物ではないぞ、ワイルドでだぞ? うーん?どうなんだ?」と
挑発気味にそう言われて、彼の術中に完全にハマってしまっていた私は
「そんなもんいるかー」と答えた。
「では今日お前だけにその真っ青に輝くデイスカスを見せてやろう」
と優しい笑顔に戻ってそう言ってくれた老漁師の顔が今でも
昨日の様に思いだされる。
そう、私の最も思い入れの強いデイスカスが
ニャムンダのデイスカスと言うのは
単にデイスカスが素晴らしいだけでなく。
この漁師との出会いが大きいのかもしれない。 
また脱線しましたね。

そしてその翌日にその漁師から水中から掬いあげたデイスカスを
見せてくれた時に、受けた衝撃。
今までのどんな産地で見てきたデイスカスよりも
美く光り輝いて強いものだった。
「これがニャムンダのヘッケルデイスカスか―」と言うのが
私とこの青ヘッケルの出会いである。

さてそろそろ本題行きましょうかね。
当時その老漁師に教えてもらった2種のヘッケルデスカスの分布図は?

最上流に彼らの言う「ヘッケル・ヘッケル」
要するに
ネグロ河のヘッケルデイスカスにそっくりの
ヘッケルデイスカスが生息しており、
これはマーケット的に評価されないので取らない。
「普通の特徴ないヘッケルデイスカス沢山買ってくれるか?」
と聞かれて首を横に振る私。

その下流に青く輝くヘッケルデイスカス(青ヘッケル)
このグループには「青頭」と「青月」と言われる
2タイプのデイスカスが住んでおり
「青月」は特に珍しく数が少なく値段も高い。
勝手に値段高いと決めるなと思いつつもなるほどと聞く私。

以上ヘッケルデイスカスは2種であり

それより下流に
「青ヘッケル」と「赤デイスカス」の混成地域があり

そのさらに下流になると「赤デイスカス」だけになる
と言うのが老漁師のニャムンダデイスカス分布図である。

その後何度もこのニャムンダ湖を訪れて
ニャムンダのヘッケルを見てきたが
あきらかに老漁師が言うより多くのタイプのヘッケルデイスカス
がこの湖には生息している。

この赤デイスカスとの混成地域を含むブルーヘッケル領域には
「青頭」(コバルト)も「青月」(フルカバー)も
「ライン系のヘッケル」(ブリリアント)も
「その他のヘッケルクロス」も
ある意味混成して生息していると言えばしているのだが
その生息数の割合が明らかに異なる。
より上流地域に「青頭」の割合が多い。

IMG_2884.jpg

↑ ↑ 多分クロス地域のヘッケルフルカバー方向に進化中の個体

青頭―ブルーヘッド系のデイスカスはネグロ河の一部地域にも
同じようなパターンのデイスカスが生息しているが、
この青頭の多い生息域のさらに上流にネグロ河のヘッケルに良く似た
ヘッケルが生息していると言うのは、
その流れからしてなんとなく想像できる。

DSC06411.jpg

↑ ↑ 青頭の模範的個体

この青頭―ブルーヘッドは
頭のラインがだんだん太くなってラインの間隔が
だんだんなくなってひっついた物であると思われるが、
一度下流域の血が何らかの形で入った後に、
どちらかと言うと同種同士の血が濃くなって
比較的安定期に入っているようなグループで、
他の地域のブルーヘッドヘッケルよりも
頭のブルーが肩口背中辺りまで広がる個体が多い。

DSC03570.jpg

↑ ↑ ライン系のヘッケル模範的個体

その下流にはライン系のヘッケル(ブリリアントヘッケル)の生息数が多い
上記「青頭」領域ともっと下流の「赤デイスカス領域」まで広範囲に行き来し
上流の「青頭」下流の「赤デイスカス」との交配を繰り返している
ヘッケルデスカスグループのように思われる。

完全に赤デイスカスの領域に入る前に
クロス系のデイスカスが多い地域があり
この地域にはライン系ヘッケルよりのクロスが圧倒的に多い。
実はこのクロス系地域に
「青月」が生息しているのを知っていたかな?
青月―(フルカバー)は一般的には、最上流の「青頭グループ」のデイスカスの中で
より青みが体全体にいきわたった個体と思われがちだが、
確かにそのような個体もいるが、これは色あせが激しい。

DSC03688.jpg

↑ ↑ 青頭の青の強い系の個体だと思います。これが上流域のフルカバーと言われているタイプで色抜けする個体が多い

青が抜けずに色が上がる「青月フルカバー」とは本当は
このクロス系ヘッケル地域に出現する
ブリリアントのライン潰れの個体のことを指す。

IMG_2887.jpg

↑ ↑ 青頭の青が強みの個体フルカバーではない

Cobalt Special.jpg

↑ ↑ これがおそらくクロス地域のフルカバー

すなわち、ラインの色あせが少ないのは
このクロス系デイスカスのグループが
生息している地域のグループデイスカスが圧倒的に多いと思われる。
それは何故か?何故なのか?
その答えは何故か「知らん。」と言う事になる。

さて、たったこれだけの情報で、
それもそれぞれの生息グループの領域に変化が
毎年起こっているような湖のデイスカスを
どの様に解明するのか?
だからこの先の謎を解くのは君の想像力だ
と言う事にしてあえてこうだと決めつける事もなかろうと思う。

さてここまで来てふと思うのだが
老漁師の言った「ヘッケル・ヘッケル」の話は本当なのだろうか?
そこまで行ってデイスカスを自分の目でみて確認したやつはいない。
実はまたこの老漁師がニャムンダのデイスカスの行く末を読んで封印している
「秘蔵のデイスカス」が再上流に埋蔵されているかもしれない。
お解りかな?まだニャムンダ ヘッケルデイスカスの本当の謎は
解明されていないのだよ。

***************************************************************

何て濃い内容なんだ!!

このレポートは!!

この濃さでタダ!!タダですぜ!!

何て素敵なブログなんだ!!

チャオチャオブログってやつは!!(笑。

では、本日はこれにて終了~。

アディオス アミーゴ&セニョリータ。 またお会いしましょう!!


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コメント 4

雷鳥

全くタイムリーではありませんが、数か月前にWBSABBYの日本人女性のコラムで「ディスカス飼育者は圧倒的に男性が多い」旨のコラム
掲載がありまして、なんでだろーってずっと気になっておりました。
今日、これまた全くタイムリーではない養老孟司著「超バカの壁」を
出張中の新幹線で爆読してたら、生物学的見地から?導いた面白い
ことが書いてありました。 
このような場で全文章を引用するのはどうかな?と思いますので
一部のみ。 
「4章男女の問題ー男は極端」に明記されていますが
「生物学的に女の方が強い。→より現実に適応している」
「現実に適応している→無駄なことを好まなない」
「余計なものを集めるのは圧倒的に男が多い」
正直、私も著者の意を100%理解していないと思いますが
それでも、へぇ~とうなずいてしまいました。

あ、お陰様でうちのディスカスはとても元気です。ディスカスは
決して余計なもの、ではないと思いますが それは男のばかの壁?

全くずれている書き込み、失礼しました!
by 雷鳥 (2015-03-24 21:13) 

タケオ@CiaoCiao

>雷鳥さん
男性は”夢を見る”性だと思うのです。
そして美しいもの愛する性でもあります。

美しいものを見ながら夢にふける・・・
最高じゃないですか!!
男に生まれて本当に良かったーー!!
by タケオ@CiaoCiao (2015-03-24 22:13) 

すざき

今回のブログもニャムンダディスカスについて詳しく書かれてあって面白い!と思いました。前回買わせていただいたニャムンダはいちおう元気ですが、やや白くなり気味です。今回の青いニャムンダにかけてみたいです。
by すざき (2015-03-26 14:17) 

タケオ@CiaoCiao

>すざきさん
かけてください!!すざきさんの全てを!!(笑。
by タケオ@CiaoCiao (2015-03-27 20:14) 

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